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2020.02.28
人のぬくもりが集まる、地域の居場所。 『ツムグバ』が紡ぐ、ヒト・モノ・コト

 

静かな住宅地が並ぶ、JR塚口駅。学校帰りの学生さんとすれ違い公園で遊ぶ子どもたちの元気な声が聞こえてくる。そんな和やかな街にあるのが、レンタルスペース『ツムグバ(TUMUGUBA)』です。

 

 

2018年4月、尼崎・塚口のまちに設立。「子どもも大人も笑顔になれる場づくり」をテーマにした地域拠点です。「子ども」や「子育て」に関わる地域内外の個人・団体と、世代や分野を超えた人が集まり、素敵なつながりが生まれています。

 

今回、ツムグバの事業を進めている『NPO法人Co.to.hana(※)』の丸毛 幸太郎さん(写真左)、遠藤 百笑さん(写真右)にお話を伺いました。

 

※ NPO法人Co.to.hana

デザインの力で社会課題の解決に取り組むNPO法人です。力を合わせてみんなでつくり続ける農園『みんなのうえん』をはじめ、「とくい」を持つ人と、ちょっとした「困りごと」がある人を繋ぐ浪速区の『ひとしごと館』、宮城県の『いしのまきカフェ「 」(かっこ)』など、様々な社会課題に取り組んでいます。

https://cotohana.jp/

 

 

尼崎の子どもたちを支えたい

 

―子どもに焦点をあてた「場づくり」の経緯を教えてください。

丸毛 幸太郎(以下、丸毛):NPO法人Co.to.hana(以下、コトハナ)では、デザインの力でさまざまな社会課題の解決に取り組んできました。そのなかで、サポートできていなかったのが子ども世代、特に「ユース世代(中高生)」です。大きなきっかけとなったのは、子育て応援支援を行う団体『ポノポノプレイス』との出会い。「塚口で子どもたちをサポートする場をつくりましょう!」と手を取り合い、ツムグバを開設するに至りました。

―ツムグバをはじめて約1年半ですよね。具体的にはどのような活動をしてきましたか?

丸毛:例えば、登録団体さん、近隣の高校と協力しながら、月1回の「放課後カフェ」をツムグバで開いています。学校や家庭で課題を抱える高校生が孤立しないように。学校以外の場所で気軽に相談できる場として開放しています。尼崎のなかで、最初にオープンした放課後カフェなんですよ。僕たちはコーディネーターとして活動団体をサポート。中間支援という立場で関わりを持てた事例です。

 

心地よさの秘密は「決めすぎない」こと

 

―ツムグバさんは独特の「風通しの良さ」があると感じています。この「心地よさ」はどこからくるのか。気を付けていることはありますか?

遠藤 百笑(以下、遠藤):なにもない、ところでしょうか(笑)
普通のレンタルスペースだったら、もっと整えたりとか、小洒落た感じにつくったりすると思うんですけどね。ツムグバは、そういう感じでもないなと思っているんです。

 

―つくり込まないからこその「気楽さ」があるんでしょうか。

遠藤:そうですね。田舎のおばあちゃん家に帰った時に感じるような「安心感」がありますね。ツムグバがある施設は、もともとデイサービスとして利用されていた施設だったんです。畳もあるし、大きなソファがあって。キッチンやお風呂があったり。そこがおもしろいなって。「人の暮らしがあった場所」だからこそ、ホッとする空間なのかなと思います。

 

 

―丸毛さんはどう思いますか?

 

丸毛:僕が大事にしていることは「決めすぎない」ことです。一緒に活動する人の想いが活かされるように、実現したい願いをお互いが叶えられるように、人や想いをつなぐ場をつくりたい。納得するまで相談するので時間はかかりますが、一緒につくっていく感覚が楽しいです。それが、レンタルスペースらしくない「ツムグバらしさ」なのかもしれないですね。

 

尼崎は「やりたい!」が叶ってしまう街

 

―今後、取り組みたいことについて教えてください。

遠藤:もっと近くにいる人、それこそ、お隣さんとかお向かいのお家の人とかにツムグバが何をしている場所なのかを知って欲しいです。

丸毛:そうですね。僕たちが出会っているのは、この地域でもごく一部の人たちですから。ツムグバの役割は「直接支援」というよりかは「つなぐ支援」。そのためにも、いろんな世代の方との出会いを広げていきたいです。

 

 

―最後に、ツムグバに行ってみたいという方へメッセージをお願いします。

遠藤:先日、お母さんとお子さんが参加するイベントを開いたんですね。そこで、子どもたちは楽しそうに遊んでいたのですが、お母さんたちは子育ての悩みをお話されていました。そのとき、ツムグバがお母さんたちにとっての「拠り所」になっていると感じたんです。大人にとっても、ツムグバが「居心地の良い場所」や「気軽に立ち寄れる場所」であってほしいなと思っています。

 

 

―丸毛さんはいかがですか?

丸毛:僕が伝えたいことはシンプル。よく言う言葉なんですけど、「なんか一緒にやりましょう!」ですね。尼崎は「やりたい」が本当に叶ってしまう街なんです。「やりたいんです!」「やったらええやん!!」「こんな人おんで!!!」と話が進んでいく。あとは「あなたが何をしたいか?」を考える。そういう意味でも、尼崎はすごくおもしろいまちなんです。

だから、自分の興味関心や取り組んでみたいこと、逆に困っていることがあれば、ツムグバに持ち寄ってほしいですね。そこから、何かが生まれるかもしれないし、それこそ、僕らが繋いでいけるかもしれないので。できることがなくてもいいんです。少しでも心の琴線に引っかかるところがあれば、気軽に立ち寄って欲しいと思います。

 

 

取材を通して印象に残っているのは、ツムグバがとても心地よい場所だということ。それは、自分を飾らずにお話になる、丸毛さんと遠藤さんの姿からも感じられました。尼崎市で活動する人たちがツムグバに集まることに、納得できる取材となりました。

 

もし、少しでも心惹かれることがあるのなら、ツムグバを気軽に訪ねてみてください。知らない場所に一歩踏み出すのは誰しも勇気のいること。でも、ツムグバなら大丈夫。丸毛さんや遠藤さんが笑顔で迎えてくれますし、その出会いから楽しい何かがはじまるはずです。

 

– ツムグバ(TUMUGUBA)Facebookページ
– ツムグバ(TUMUGUBA)HP

ライター:「地域ライター養成講座2019」受講生